大手牛丼チェーン科「松屋」を運営する松屋フーズが、自販機ビジネスを加速させています。11月5日、大手IT企業グリーに1号機を設置したのを皮切りに、全国展開を図ろうとしています。松屋の公式Webサイトにも特設ページを開設しています。
松屋フーズの担当者によると、自販機の導入は松屋としては世界初で、牛丼チェーンとしても初だということです。これまで、カップ麺やハンバーガーの自販機はありましたが、牛めしなどの自販機は世界初です。
担当者がお弁当の販売ができる自販機を見学したとき、「松屋の弁当もここで販売できればいいね」といった話から、食堂や売店などがない企業や、外食をする機会が少ない地方で役立てることができるのではと思ったことが牛丼自販機へのきっかけだったそうです。
今後は、2020年3月末までに数台を稼働させ、テストを繰り返していくそうで、ICカードやQRコード決済も合わせて設置する計画もあるそうです。来年からのお昼の定番になることを期待しているサラリーマンや学生なども多いでしょう。
来年春からの松屋フーズの自販機を紹介!
自販機は2種類あって、最大60個の大型自販機と最大30個収容の小型自販機があります。大型と小型の組み合わせなどで、一度に90~120個まで販売することができます。
自販機で販売する商品とは、「生姜焼丼」「牛重」「牛カルビ丼」「チキンカレー」など15種類あります。また、1ヶ月に一度の間隔で新商品も導入し、価格は400~500円です。
買い方は、一般的な自販機と同じで、お金を投入して商品を選択するだけですから、操作は難しくはありません。また、自販機の搬入や設置に費用はかからず、導入する企業は電気代だけを負担すればいいだけで、商品は近隣の店舗から納品されます。
そのため、基本的には全国どこでも設置が可能だと、松屋フーズの広報担当者は説明しています。弁当には保存料を使用していませんから、販売時間は4~5時間となっていて、販売期限を過ぎた商品は自動的に販売中止となり、その次の納品の時にスタッフが回収するようになっています。
商品は各企業の営業に合わせた時間帯に配送することができますから、ランチタイムだけでなく、1日に2~4回の納品も可能になっているそうです。松屋は365日24時間営業になっていますから、お盆や正月などでも納品できるのが強みだといえそうです。
松屋フーズ自販機のニーズとは?
松屋フーズは、企業の福利厚生を充実させるために、自販機にニーズがあるとしています。たとえば、「忙しくて昼食を取る時間がないといった社員に提供したい」とか「休憩スペースを充実させたい」「弁当を注文したいが、発注や管理が面倒くさい」といった事務担当者など、具体的な顧客と見込んでいるようです。
松屋フーズを紹介!
株式会社松屋フーズとは、牛丼、カレー、定食などを販売する飲食店をチェーン展開している企業です。
松屋フーズは、創業者の瓦葺利夫さんが1966年に「中華飯店松屋」を開業したのが始まりです。この「中華飯店松屋」は、1969年に閉店していますが、牛丼チェーン販売をしていた吉野家の味に影響を受けたことなどから、瓦葺さんが牛丼の研究を重ねて独自の味を完成させました。
そして、1968年6月、江古田に牛めし・焼き肉定食店として「松屋」を開店しました。松屋フーズの特徴として、同業の他社チェーン店と比較したとき、牛めし以外のカレーライスや定食などの販売比率が高いことがあげられます。
それは、1号店の江古田店の付近は学校が多いこともあり、昼間は学生で賑わい、夜はベッドタウンであることから独身のサラリーマンが利用するため、独身サラリーマン向けに定食とカレーを追加し、「牛めし」「定食」「カレー」の三本柱のメニューにすることとなりましたが、その後もこの方針を維持しています。
松屋フーズの使用肉の経緯とは?
2004年2月4日から米国産の牛肉の輸入が禁止された際、新メニューとして開発した「豚めし」が完成しましたが、日本でBSEが発覚した日だったため、「豚めし」の追い風となりました。
また、2004年2月14日まで牛めしを販売するなど、主要チェーンでは最も遅くまで販売していました。
その後は中国産の牛肉を使用した牛めしを販売して復活し、オーストラリアとメキシコの牛肉をブレンドしたものを使用していましたが、現在は米国産牛肉による牛肉を再度販売しています。また、豚めしにはデンマーク産のものを使用しています。
松屋フーズは、基本的に主要なメニューの原産地情報を公開していますが、公開していないメニューもあるようです。
松屋フーズの最新情報!
松屋フーズは2019年11月27日夜、公式Twitterで12月1日より、オリジナルカレーの販売を順次終了し、全店で終了させると発表しています。しかし、11月28日午前10時には新商品のカレーを発売することを発表しました。
オリジナルカレーの終了を惜しむ中、翌朝には新商品のカレーを発表したことで混乱に包まれました。ファンからは炎上商法ではないか?という指摘もありましたが、松屋は否定しています。
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