羽生結弦さんは、2019年12月5日からイタリアで行われたグランプリファイナルでライバルであるネイサン・チェン選手に40点以上の大差をつけられて2位で終わっています。
羽生弦選手本人は「点数ほど大きな差はない」と前向きな姿勢を見せています。
しかし、羽生結弦選手のことを一部では衰えを指摘する声もあります。フィギュアスケート解説者の佐野稔さんは、今回の結果はネイサンの大きな飛躍に勝因があったといいます。
ネイサン選手は、2018年の平昌オリンピックで4回転ジャンプ6本のプログラムで出場していましたが、今回は4回転を5本だったことで比較的余裕があってほぼミスもなく演技が出来たのではないかと語っています。
羽生結弦選手のライバルであるネイサン選手が除々に成長してきたことで、再度表彰台を譲ることになってしまいましたが、グランプリファイナルでは変化が見られたといいます。
羽生結弦選手は、フリーの公式練習中、突然4回転アクセルの練習を始め、周囲を驚かせていました。来年の3月に行われる世界選手権でプログラムに組めるように練習していくと見られています。
もし、成功すれば成長してきたネイサン選手に十分に対抗できる必殺技となるといいます。
確かに今回のイタリアの大会で、40点以上の大差を付けられてネイサン選手に破れてしまいましたから、羽生結弦選手の時代は終わって引退するのでは?という見方をする人もいるようです。
しかし、羽生選手本人はまだまだリベンジに向けて闘志を燃やしているようです。
前向きで踏み切ったらアクセル!
ハの字が見えたらサルコウ!
足をクロスさせたらループ!
くるっとふり返ったらフリップ! 助走が長ければルッツ!
4回転アクセルは、羽生選手にとってはスケート人生の目標ですから、それを成功させて2022年の北京オリンピックへの出場へ意欲的だといいます。
また、羽生選手は大会にはあまりこだわらず、自分の中の目標や信念を大事にする性格でもありますから、北京オリンピックを待たずに引退もありえるとの見方もあります。
さらに、羽生選手は最近日本で滑ることへの思いを語っていて、地元の宮城県仙台市の復興を願う気持ちなど、フィギュアスケートという競技を多くの人に知ってもらいたい気持ちが強いようです。
自分自身があと何回日本で滑ることができるだろうかと考え、1回でも多く日本で滑りたいという思いがあるようだと関係者は語っています。
羽生選手の引退がささやかれたのは、今回だけでなく最初は2014年のソチ五輪で、男子フィギュアスケート界で、アジア人初の金メダルを取った時、そのまま引退するのでは?という声もありました。
その次の引退説は、2018年の平昌五輪で66年ぶりとなる2連覇を成し遂げ、これが冬季オリンピック1000個目となる金メダルだったり、7月に史上最年少である23歳での国民栄誉賞を受賞したことで、再び引退説が流れました。
しかし、この時も現役を続ける原動力となったのがネイサンというライバルの存在でした。いずれにしても、来年3月の世界選手権で、どのような結果を残すのか注目したいところです。
羽生結弦選手のプロフィール!
羽生結弦さんは、1994年12月7日生まれ、宮城県仙台市出身のフィギュアスケーターです。2018年には国民栄誉賞を最年少受賞しています。
早稲田大学在学中であり、全日本空輸ANAに所属しています。
結弦という名前は、父親が「弓の弦を結ぶように凛とした生き方をしてほしい」と思って命名しました。演技の前に十字を切るような仕草をしますが、これは実際には「士」の形を描いていて「ジャンプの回転軸と両肩を平行に保つ意識を確認するため」だそうです。
2015年11月以降からは両手で天を仰ぐような動作を最後に入れるようになりました。
羽生結弦選手は、2歳の頃から喘息の持病を持っていて、スケートを始めたきっかけのひとつに、喘息を克服することもあったそうです。
15歳のときには、持病の喘息を持ちながらも五輪金メダリストとなった清水宏保さんに会って、スケートを続けていくためのアドバイスを受けています。
羽生選手は、肺を大きく開いて息を吸い込むことができないことで、10代の頃は体力や持久力で劣ると言われていましたが、投薬治療や鍼治療など心肺機能を上げる対策を続けたことで体力的にもかなり改善されています。
しかし、喘息が完治したわけではなく、練習の拠点となっているカナダでは環境の変化によって激しい発作に襲われることも多いといいます。
2002年のソルトレイクシティオリンピックのプルシェンコの演技を見てから、技の手本だけでなく、彼のマッシュルームカットまで真似するほど心酔していました。
2015年のNHK杯で3つの世界記録を更新した翌日でも、インタビューで理想とする選手をプルシェンコといい「彼のような存在になれるように努力していきたい」と述べています。
主な戦績では、2014年ソチオリンピックと2018年平昌オリンピックで66年ぶりに2大会連続優勝を果たしました。
世界選手権で2度の優勝、グランプリファイナル4連覇、史上2人目となる3冠の快挙を成し遂げました。
ランキングでは、2013年10月から2018年4月までの4年6ヶ月の間1位を保持し続けました。
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