広島カープの元エースである北別府学氏(62)が、「成人T細胞白血病」であること発表しました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200121-00000090-dal-base
成人T細胞白血病とは一体どういった病気なのでしょうか。
2年前に判明していたそうで、昨年数値が悪化したことにより、入院して治療を開始することになったそうです。
今回は聞き慣れない「成人T細胞白血病」という病気について、まとめたいと思います。
北別府学氏の活躍について
まずは北別府学氏について、少しまとめてみました。
略歴ですが、見てみてください。すごい方なのがわかりますよ。




https://toyokeizai.net/articles/-/259939
- 1957年生まれ 鹿児島県出身
- 宮崎県立都城農業高等学校で1年生の頃からエースとして活躍
- 1975年 ドラフト1位で広島東洋カープに入団、プロ入りを果たす
- 入団1年目から一軍で活躍
- 1978年~1988年まで11年連続二ケタ勝利を果たし、チームにリーグ優勝にも大きく貢献する
- 1982年 最多勝と沢村賞を獲得
- 1986年 最多勝、最優秀防御率、最高勝率、MVP、沢村賞を獲得
- 1989年、1990年 二年連続一ケタ勝利の終わる
- 1991年 最高勝率を獲得し、チームのリーグ優勝に貢献
- 1992年 球団史上初の200勝を達成し、広島初の1億円プレーヤーになる
- 1994年 現役引退を表明
- 引退後は野球解説者に就任
- 2001年~2004年 広島の投手コーチを務める
- 2012年 野球殿堂に競技者表彰にて選出
- 趣味の家庭菜園に関するコラムを連載したり、YouTuberとして活動するなど、多岐にわたり活躍している
野球での功績はもちろんすごいですが、最近は家庭菜園やYouTuberとしての活躍などすごく幅広く活躍されていることに驚きました。
野球引退後も精力的に活躍されていることがよくわかりますね。
成人T細胞白血病とは?
成人T細胞白血病とは、あまり聞き慣れない病気ですよね。
普段よく聞く白血病とは、また違った病気なのでしょうか。
成人T細胞白血病とは、どういった病気なのか、詳しく見ていきましょう。




https://medicalnote.jp/contents/150730-000008-CTPZLL
成人T細胞白血病とは
成人T細胞白血病とは、HTLV-1ウイルスの感染が原因で、白血球の中にあるT細胞にそのウイルスが感染し、癌化した細胞が異常に増殖する病気です。
白血病と病名にはついていますが、一般的な白血病とは少し違いが見られます。
大人のみが発症するため、「成人T細胞白血病」と呼ばれています。
感染経路は母乳による母子感染、輸血、性交による感染ですが、重要な感染経路は母乳による母子感染です。(今は輸血や性交による感染はほとんどありません。)
感染後、必ず発症するとは限らず、全世界で500万人~2000万人、日本でも110万人のキャリア(感染しているものの発症していない人)がいるとされており、そのうちの数%の人が50歳前後に発症するとされています。




https://www.asahi.com/articles/SDI201611253261.html
病気に型がさまざまあり、「急性型」「リンパ腫型」「慢性型」「くすぶり型」「急性転化型」に分けられていて、
ぞれぞれの型により、症状も異なります。
日本では九州・沖縄地方を中心にキャリアの方が多く、昔は「風土病」とも考えられていました。
治療方法は?
北別府氏は2年前に成人T細胞白血病と診断されていましたが、昨年11月に数値が上昇したため、入院して抗がん剤治療などを受け、その後骨髄移植を受ける予定であると発表されました。
診断後は、体に不調が出ることもなく、定期検査を受けていたそうですが、今後は治療に専念するとしています。
成人T細胞白血病の治療方法は
病気の型により、治療方法も異なります。
「急性型」「リンパ腫型」「(予後不良のある)慢性型」の3つは、急速に病状が進行するため、すぐさま治療を開始することが大切です。
「(予後不良のない)慢性型」「くすぶり型」の2つは、症状がほとんどない場合は経過観察で様子をみていきます。




https://ganjoho.jp/public/cancer/ATL/treatment_option.html
しかし観察中に型が変わった場合は、すぐさま治療を開始しないといけません。
母子感染を防げば感染しにくい!
先ほど、3つの感染経路を確認しましたが、重要な感染経路は母乳による母子感染になります。
それは母乳に、ウイルス感染したリンパ球が含まれることにより、それを飲んだ子供が感染してしまうからです。
ごくまれに、分娩時に産道を通ることによってなど、別の感染経路も見られます。
このような母子感染を防ぐために、現在の妊婦検診では、「HTLVー1抗体検査」の項目が追加されています。
血液検査で行えるため、自分がキャリアであるかどうかを事前に確認することが出来ます。
まとめ
あまり聞きなれない病名でしたね。
今は事前にキャリアであるかどうかを確認することが出来るため、母子感染が防げているのかもしれませんね。
感染してもすぐに発症するわけではないので、今症状が出ていなくても、何か体調不良が見られたら、すぐに病院に行きましょう。
北別府氏は今病院で病気と戦っておられます。まだまだ活躍した姿を拝見できるように1日でも早く元気になって頂きたいですね。
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