2018年の日本人の平均寿命は、女性が87.32歳、男性が81.25歳と過去最高を更新。
これから先も、まだまだ寿命が伸びていきそうです。

https://www.sankei.com/life/news/190730/lif1907300032-n1.html
内閣府による「令和元年版の高齢社会白書」では、65歳以上の人口は日本の総人口の28.1%となっており、年金の問題、社会の担い手不足、老後資金など、日本は様々な問題を抱えている状況です。
セコム株式会社が20代以上の男女500人に老後の不安に関するアンケートを実施した結果、約9割の人が老後に不安を感じていると答えています。
その不安の原因で一番多かったのが「病気・ケガ」で72.2%、次いで多かったのが「経済的な不安」で71.8%だそうです。
このように、多くの人が老後の生活を心配している中でも、今回の記事では、みんなが不安な、老後の経済上の問題について掘り下げていきたいと思います。
みなさんは、老後資金について何らかの対策を講じていますか?
Contents
老後資金って一体いくら必要なの?
老後の生活に、いくら必要なのかということは、誰しもが気になるところだと思います。
一部の週刊誌などでの、安心して暮らすための老後は1億円必要!と書かれている記事などを見ると不安になってきますよね。




https://allabout.co.jp/gm/gc/477562/
総務省統計局の2017年「家計調査報告」では、60歳以上の夫婦二人暮らしの家計では、食費や居住費、光熱費などの生活費の平均額は、月額にして23万5千円くらいとなっているそうです。
それに税金や社会保険の費用などを加えると、26万4千円くらいが毎月必要な生活費となります。
それに対して収入は、夫婦の年金や社会保障の給付金などを合わせて21万円くらいが平均的な額のようです。




https://www.rakuten-life.co.jp/learn/article/pension/
結果、毎月の赤字額は5~6万円くらいとなりますね。
例えば、65歳で定年を迎えて、100歳までの35年間、毎月6万円の赤字が続くと計算すると、2,520万円という金額が老後に必要なお金ということになります。
これはあくまでも平均的な計算ですので、これ以外にも介護費用や医療費が必要になるケースもありますし、生活水準は人それぞれですので、あくまで平均的な最低限の老後資金と考えてください。
年金以外に収入が見込めるものと、考えられる支出について
サラリーマンの方だと、退職金が大きな額の収入になる人が多いと思います。
しかし、上に書いたような2,520万円という金額が退職金として得られる人は少ないでしょうし、退職金で家のローンを完済するという人もいらっしゃるでしょうから、サラリーマンの人も何かしら老後資金への対策を練らなければいけません。
そして、支出に関しても食費や居住費、光熱費だけで済むことは稀で、自宅をバリアフリーにリフォームしなければいけなくなる可能性もありますし、古くなった家の補修、子供への援助、自分の葬儀やお墓の準備などを考えると、老後の支出総額は、2,500万円では済まない可能性が高いと思います。




https://money-viva.jp/how-much/0007/
老後の資金を増やすためにできること
では、老後資金への不安のために今からできることは、どんなことがあるでしょうか?
具体的に言えば、収入をできるだけ増やす・支出をできるだけ減らす・今ある資金を運用する、という方法しかないでしょう。
その方法を考えてみます。
収入をできるだけ増やす
サラリーマンだと昔は残業代が大きな収入となっていた、という人もいたと思いますが、働き方改革により、今はそれも難しい時代です。
管理職の人だと、残業代が出ないですから、やはり収入を増やすのはなかなか難しいですよね。
考えられるのは副業という方法です。副業が許されている会社にお勤めの方は、それも視野に入れてみましょう。




https://sloryman-yobiko.com/fukugyo/
配偶者が働いた分も、今までは教育資金などに使っている家庭が多かったと思いますが、子どもが大きくなったらそれを丸々老後資金に貯めていきましょう。
高齢になっても、短時間だけ働ける仕事はあるので、体が動く間は少しでも働くつもりでいましょう。
支出をできるだけ減らす
電気やガス料金は自由化が進んでいるので、携帯電話も含めて固定費を見直してみましょう。
住宅ローンの借り換えや、生命保険も今の時代にあっているのか検討してみましょう。
生命保険は年齢に従って見直すべきものです。快適な老後を考えるならば、医療保険や介護保険の加入も必要なのかもしれません。
車は維持していくのにも費用が掛かりますから、必要性があるかどうかも考える必要がありそうです。




https://www.kotsu2life.com/mycar-release-problem
今ある資金を運用する
老後の資金を預貯金だけで賄うのは、なかなか難しい事だと思われます。
やはり、投資というものを考える必要がありそうです。
少しでも良い利率で運用できる方法はないでしょうか?初心者におすすめの制度を紹介します。
【iDeCo(イデコ)】
自分で作る年金制度のことです。
自分で毎月決まった金額を積み立てます。そして、運用方法を加入者自身が決めて自分で運用。
形成された資金は、60歳以降に年金または一時金で受け取ることができます。
「運用リスク」は自分で背負うことになります。
その代わり、利益が出ても税金はかかりませんし、掛金と運用益が両方、非課税扱いになるので、節税しながら資金運用ができます。
【つみたてNISA】
投資によって得られた売却益や分配金の運用益が非課税になる制度のことです。
通常、投資で出た利益には20.315%の税金がかかるのですが、つみたてNISAを利用すればこれがゼロになるので、節税ができるというわけです。
つみたてNISAは長期でコツコツ積み立てる方法の投資のみに認められています。
【NISA】
NISAも投資によって得られた利益が非課税になります。
NISAの場合は、大きな金額を一括で投資することも、積立で投資することもできます。
つみたてNISAでは、継続的な方法での積立投資のみが認められているので、そこが大きな違いとなります。




https://www.tantonet.jp/archives/1953
【iDeCoと、つみたてNISA・NISAの違い】
つみたてNISAとNISAは、運用益が非課税です。
iDeCoとの違いは、運用益だけが非課税になるのか、掛金と運用益の両方が非課税になるのか、の違いです。
iDeCoは両方が非課税です。
iDeCoと、つみたてNISA又はNISAは併用できますから、上手に使うといいと思います。
ただし、投資には絶対損をしないという方法はないので、自己責任となりますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
老後に必要な資金を具体的な金額で見てみると、なかなか厳しいものがあると感じますね。
先行きに不安しかないという人は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのも一つの方法です。
私もその一人なのですが、老後資金が不足すると思うと、とても気が重いですよね。でもそこから逃げることはできません。
ケチケチと節約生活ばかりでは気が滅入りますから、早いうちから家計の問題を見つけて対応策を練る必要がありますね。
私はiDeCoを始めてみようかと思っています。
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